ベジート
ベジート

株式会社アイル 早田圭介さんにZoomでお話を伺いました

規格外の野菜と寒天のみで作られた野菜のシート「VEGHEET(ベジート)」を開発された早田圭介さん。

元々、証券マンだった早田さんは、実家の食品卸業を継ぐため故郷の長崎県平戸市にUターンしました。

地元を見つめるうち、農業や漁業といった一次産業に比べて、製造業が圧倒的に少ない現状に気がつきます。

そんな中、地元の海苔メーカーが手がけていた野菜海苔に出会い、これは画期的な食品だ!と衝撃を受け、ここから早田さんの開発熱が動き始めます。

野菜を仕入れるため、農家さんを回る中で、目にしたのは規格外の野菜たちでした。

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収穫し終えたと聞いたはずの畑には一面の人参。

そんな風景に頭が混乱したと早田さん。

規格外の野菜を廃棄するならば、この野菜たちを使って商品を開発できないか。

何度も農家さんに足を運び、よく話し合い、信頼関係を築いた上で規格外を農家さんの言い値で買い取っています。

農家さんと信頼関係を築く、ここ大事ですねーと仰る早田さん。

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現在の商品、ベジートに至るまでの開発期間は実に17年。

気の遠くなるような開発期間ですが、諦めずに開発を続けた理由は、世の中の役に立つ商品だという自信があったからだと仰います。

世の中に役立つという意味には、2つの意味があります。

規格外の野菜を使うことで農家さんを笑顔にできる。

また、製造業が弱かった地方において新たな産業を興して“外貨”を獲得できる仕組みを構築できる。

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こうして、2018年にようやく世に送り出されたベジートですが、使用する規格外の野菜にももちろん様々な個性があり、水分量も違います。

仕入れた野菜からベジートを作り出すには、毎回同じ方程式ではいかず・・

その方程式は、未だ早田さんにしかわからないそうです。

毎回、規格外野菜たちにきちんと向かい合わないと生まれないベジートなのです。

現在、量産体制も整い、ベジートが広まっておりますが、広まれば広まるほど、その活用範囲の広さにご自身も驚かされているそうです。

まさに世の中の役に立っている事が証明されていますねー!

①多様性

海苔がわりに使えるのでご飯を巻いたり、サラダを巻いたり、パンに乗せて食べたり、アイディア次第でいろんな食べ方を楽しめます。

また、水分を含ませるととろっとするので離乳食にもOK

さらに口の中にしばらく入れておくとじわ~っと溶けていくので、噛み切ることが難しくなったご年配の方にも喜んで頂いているそうです。

まさに老若男女、どなたにも合うベジートです。

②機能性

厚さ0.1mm

とっても薄く軽いので持ち歩きにも便利!

その上、野菜そのものの味がして美味しく、栄養素はほぼそのままなので(3枚の人参ベジートには約1本の人参が使われています。)手軽な栄養補給として最適です。

③保存性

原料は野菜と寒天のみで保存料は入っていないにも関わらず、2年間の長期保存が可能!

災害用の備蓄食品としても有効です。

こういったことから、食糧危機にも貢献できる食品だと言えます。


西日本豪雨災害復興応援でベジートを使わせて頂きました

私がベジートと出会ったのは、2018年でした。

巻寿司大使として活動を始めたばかりの20187月。

西日本豪雨災害がおきてしまいました。

巻き寿司を通して、被災された方々の気持ちを少しでも明るくできないかと模索していた時に出会ったのがベジートでした。

私はその地域にある野菜を巻くことをコンセプトにしておりましたが、このベジートは地元を応援するコンセプトであることにとても共感、ベジートと共に西日本豪雨災害の被災地へ降り立ったのを覚えています。

ベジートはシート状で軽いため、持ち運びには何の支障もありません。数十枚ものベジートを持って東京から向かいました。

この時はトマトが原料の赤いベジートとオレンジ色をした人参のベジート、黄色いカボチャのベジートを使い、カラフルなお花に見立てて、広島市立矢野西小学校さんにてPTAの皆様方と共に巻き寿司作りをしました。

(このワークショップは株式会社あじかん様、一般社団法人QR災害教育センター様の多大なるご協力を頂きました。)


「巻寿司で笑顔に!」

あじかんMAKIZUSHI倶楽部さんにてレポートが公開されています。

ベジートを使ったお花巻き
ベジートを使ったお花巻き
広島市立矢野西小学校PTAの方々とワークショップ
広島市立矢野西小学校PTAの方々とワークショップ