Food Loss Powder
Food Loss Powder

いしいひろしさん(石井青果)にZoomでお話を伺いました

「もったいないで世界をカラフルに」を

キャッチコピーに規格外の野菜をパウダーやピューレにして、世に送り出している方がいらっしゃいます。

いしいひろしさん。

先日、いしいさんにZoomでお話を伺いました。

いしいさんは、千葉県いすみ市で25年もの間、青果の卸売販売をされており、生産者の畑や市場で大きさや色、形が少し悪いだけで規格外として扱われ、適正価格で取引されない野菜たちの姿を見てこられました。

いしいさんの他にも野菜をパウダーやピューレにされている方はいらっしゃいますが、いしいさんの取り組みが決定的に違うのは、パウダーにするために作られた野菜を使っていないところです。

ただでさえ、畑から抜いた野菜たちの泥を落とすのは、大変な作業です。

そんな中でもまっすぐ伸びた人参やごぼうを洗うのは、まだ楽な方。

でも股割れしたものやひび割れた野菜は、隙間に入り込んだ泥があり、綺麗に落とすのは想像以上に大変なのです。

それを重々承知の上で規格外野菜たちを適正価格で買い、加工しておられます。

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商品名は「Food Loss Powder(フードロスパウダー)」

ネットショップの商品説明欄にはこんな注意書きがあります。

「弊社のパウダーは同じものは2度出品されません。この食品ロス削減のパウダーは全て1産地の商品です。

同じ生産者でも栄養価や香りは全く同じ物はありませんのでご了承ください。」

パウダーにするために作られておらず、規格外となってしまった野菜たちを救うためのパウダーであることがよくわかります。

これはすごいこと!

規格外野菜たちは陽の目を見ることができ嬉しく、農家さんにとってもせっかく愛情かけて作った野菜たちが破棄されず嬉しく、そして収入になる!そして、消費者にとっても簡単に調理に使え、簡単に栄養摂取もできるという、いしいさんを囲む人々はみんなハッピーになれる商品なのです!

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簡単に栄養摂取できると書きましたが、その訳を。

フードロスパウダーは重量に対し、規格外野菜を生で約10~15倍ほど使用しているそうです。

人参パウダー50gは約500gの生の人参(大きな人参だと5本分!)、ほうれん草パウダー50gは約750gの生のほうれん草からできています。一袋に栄養がギュギュッと詰まっていることがわかります。

顆粒ではなくパウダーなので、さっと溶けるのも扱いやすいところ、どこにでもひと振りふた振りできます!

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いしいさんはお話を続けられました。

規格外の野菜がフードロスパウダーとして生まれ変わることで、食べ物としての価値だけではなく、野菜の色を生かして生活雑貨に色付けをしたり(例えば石鹸とかシャンプーとか)、ややもすると気づかない場所でこのフードロスパウダーが利用され、消費者は知らず知らずのうちにフードロスを無くす運動に参加していた、なんてことになるといいなと。

 

現在、規格外の果物をパウダーにする計画もあるそうですよ!



フードロスパウダーで色づけしたすし飯
フードロスパウダーで色づけしたすし飯